対談 有識者×SPJOB

第5回「守れない日本、戦えない日本!」

MICCHI「戦闘結果を科学的に検証して次に活かすオペレーション・リサーチという考え方があります。例えば第二次大戦当時にアメリカ軍は神風特攻隊が軍艦に突っ込んできた時のデータ300件以上を分析して、軍艦の大きさによって特攻機への反撃や回避方法を変えるという戦術をきちんと検討していました。日本では現代でも、気合でなんとかしろ、と。アメリカ軍との合同訓練の場では、自衛隊はクレイジーだと言われたりします。最初の3日間、自衛隊は圧倒的な成績を残しますが4日目くらいからは勝手に自滅していく。ちゃんと寝てないし食事も休憩も十分に取らないから、合同会議の席で自衛隊は居眠りしている。それを見たアメリカ人が“日本はちゃんと防衛したり戦ったりする気があるのか?”と。」 木本「ちゃんと寝ましょうとか、結果を検証しましょうとか、そんな風に自衛隊はルールを変えないの?」  MICCHI「変わらないです。アメリカ軍は休憩時間をきちんと長くとれる、余裕のあるローテーションを組んでいます。休憩中でも他チームの訓練に参加すべしという理不尽はない。勤務中でも腹が減ればちゃんとメシを食う。日本は偉い人の一言を金科玉条のごとく崇めてしまう面がある。科学的に検証されたとは思えないこともあります。」   第6回「金、暴力、セックスが共通言語の世界!」へ続く
編集後記1by木本亮 ・過ちは繰り返しませぬから 広島平和記念公園を初めて訪れたのは、小学6年生の修学旅行だ。原爆資料館で受けた凄まじい衝撃は、未だに記憶に新しい。 公園内に設置された原爆死没者慰霊碑。そこにはこう書かれている。 安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから 当時小学生だった私に「過ち」が何を意味するのか理解できず、モヤモヤした気持ちが残った。担任の先生に聞いてみる・・・そんな愚行は避けるべきだという少年なりの良識はわきまえていた。 大学生の時に被爆された方に会う機会があり、この意味を尋ねたことがある。 色々な解釈があるし感じ方も人それぞれでしょうが・・・と前置きした上でその方はお話ししてくださった。 「軍歌を大合唱して出征兵士を見送っていました。お国のために戦ってこいと。尻込みする若者がいるとしかりつけました。戦争に反対している家族がいれば、あそこに非国民がいると特高(特別高等警察)に密告したりしていました。鬼畜米英を倒せ、戦争やれやれと私たちは言っていたんです。ところがあの8月に原爆が投下され、日本は負けて無条件降伏した。あの年の8月を境目にして、今度は手のひらを返したように戦争は良くない、反対だと言い始めた。そんな節操のなさも含めて過ちを犯したと思っています。原爆が投下されたことを過ちだと思っているわけではありません。」 あまりの壮絶さに言葉を失ったことを覚えている。

エスピー・ジョブ 木本亮

投稿者の記事一覧

警護学校「SAFE HOUSE」総長
https://safehouse.toyko

□監修□
フジテレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」('07)
映画「SP THE MOTION PICTURE 野望篇・革命篇」('10,'11)

□身辺警護考証□
NHKドラマ「4号警備」('17)

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