注目の企業

単身生活女性の守護神 原田宏人 株式会社プリンシプル

32歳のパパである原田社長。通常の警備会社とは異なる事業展開に、メディアや投資家からも注目が集まっている。 〈取材・文・写真 木本亮〉

・博多発ベンチャー

同社では、月々ワンコインから使えるホームセキュリティ「スマートルームセキュリティ」を提供している。外出時・在宅時の防犯、高齢者の見守り機能等さまざまな安全安心を提供するサービスだ。 プリンシプル社はシステムやアプリ開発を行うIT企業に近い。ユーザーの依頼に基づいて駆けつける警備員は、地域毎に提携を結んだ警備会社から派遣される。 単身者用マンションに設置しやすいシステム。端的に言えば、安い。 エンジェルとベンチャーキャピタルから、既にシード資金を調達している。Yahooニュースや日本経済新聞でも取り上げられるなど、新々気鋭のセキュリティー企業として期待されている。 信頼する共通の知人から「博多の面白い人がセキュリティーサービスを開発している。会ってみては?」と紹介され、2015年7月に銀座の喫茶店でお目にかかった。 投資会社との折衝で上京していた原田社長はこの時「今はまだ話せないことも多いですが」と前置きしながら、ポイントを解説してくれた。丁寧で爽やかな物腰が、とても印象的。 原田社長にはこれまで警備業界での経験が無かった。異業種から新規事業として、オンラインセキュリティーに参入したという。

お兄様の指南、起業、事業シフト

福岡県内で生まれ育った原田社長は、高校卒業後に専門学校へ。とりあえずIT系のことを勉強しておけば間違いないかと、C言語などを学んだ。 ところが1年生の後半から学校に行かなくなる。働き始めたのだ。アルバイトという軽いノリではない。完全歩合制。売れなければ、一円もお給料がもらえない。 2002年の日韓ワールドカップで盛り上がる世間をよそに、大手通信会社の割安回線を必死に営業した。
「学校には、営業の仕事をインターンシップとして単位認定するよう交渉し、了承をもらいました。」
ルールは自分で創る。そういう気質がこの頃に芽生えていた。過酷な環境で働き始めたのにはワケがある。東京で飲食店経営をしていたお兄様に影響されたのだ。
「大学をすぐに辞めて家を勘当されていた兄貴がいました。専門学校1年生の時に池袋まで会いにいき、就職活動について相談しました。SEになろうと思う、というと、まずは営業の仕事をしろと言われました。それがきっかけで、完全歩合の仕事に飛び込みました。」
ITの仕事が好きなわけではない。原田社長が本音を吐露すると、お兄様はすごく怒った。 「好きでもないことに人生を費やすな!何のためにやるのかをよく考えろ!!」 その言葉に強烈なショックを受けた原田社長は、営業の仕事に打ち込みながら学校を卒業。その後も様々な会社で経験を重ねて自信をつける。そしてついに、起業を決意。しかし「早すぎる」と止められた。それもそのはず。23歳だった。 決意の固い原田社長はお兄様を説得し、借金をする。自分の貯金などと合わせ、なんとか450万円を集めた。東京の練馬で会社を設立。1年ほど活動して、本拠地を博多に移転。お金を稼ぐという目的は、充分に達成できていた。
「想いも何も無かったです。お金を稼ぐことがモチベーション。何のためにやっているのか、自問自答することもありました。」
お金の為だけに働くチームを作った違和感、虚無感。「意義のある仕事をしたい。」その想いは膨らむ一方だった。 安定した経営のために、ウォーターサーバーのレンタル事業に可能性を求めた。高齢者向けのデイサービスに、意義を見出そうともした。腑に落ちない日々が続いた。 そして原田社長ご夫妻がお嬢様を授かった時、ある事件が身近で起きていたことを知った。

・犯罪被害

福岡県は、かねてから性犯罪被害が多いとされる。たとえば福岡県警察の三大課題として   1、 暴力団 2、 飲酒運転 3、 性犯罪   性犯罪対策が県警の優先課題。強姦・強制わいせつの事件発生率が、ワーストで全国トップクラスであることが理由だ。空き巣、忍び込み、居空きなどの侵入強盗事件の発生率が、全国3位以内に入ってしまうことがある。 被害に遭った女性が、事件を苦に命を絶っていた。プリンシプル社のスタッフと近しい方だった。 「もし自分の子だったら。こんな痛ましい事件が、再び身の回りで起きたら。」

・“何気ない幸せな毎日”をつくる

大手警備会社が提供するホームセキュリティー。現在の普及率は3%に満たないといわれる。 月々の利用料を下げることができれば、それを可能にする仕組みを作れば。原田社長と仲間たちは、今までのリソースを活用しながら徐々に事業のシフトチェンジに取り組んだ。回線販売で得た利益を新規事業に投資した。 2年間の開発期間を経た2014年2月、地元福岡でサービスを開始。要請に基づいて駆けつけるサービスは「株式会社にしけい」が担う。 ところが、単身生活の女性宅や独居老人宅にはネット回線が普及していないことを痛感する。 2015年10月23日には「自宅にネット回線が無くてもお使い頂けるホームセキュリティー」をリリース。

・競合他社

似通った商品・サービスを開始した競合は、既にある。例えばつい先日開催された、TOKYO イノベーションリーダーズサミット。後発会社の幹部と顔を会わせる機会があった。 パクリのくせに。そんな険悪なムードにならなかったのだろうか。
「いい人たちでした。仲良くなっちゃいました。」
競合他社が現れるからこそ、プリンシプル社の特徴や強みが浮き彫りになる。ユーザーは、他社に無い「想い」を知ることになる。 例えばALSOKがあるからこそ、SECOMのカルチャーが際立つのと同じだ。大都会のエリートたちが考えないこと、できないこと。それが原田社長の役割であり使命だ。

・大手の進撃

「大手警備会社がワンルームマンションのマーケットに攻めて来ないでしょうか?同じ商品やサービスを売り出したりしないでしょうか?」 と問われれば、私は自信を持って「ない」と答えたい。 同社が提供する「スマートルームセキュリティー」はユーザーから見れば「今までより安くて使い易いホームセキュリティーの一つ」かもしれないが、大手警備会社から見れば「機械警備とは異なる全く別モノ」だ。 そしてさらに、既にサービスフローが確立された大手警備会社の内部に、新たに「スマートルームセキュリティー」と似た商品・サービスを提供する仕組みが創設されるとは考えられないのだ。 大手警備会社が建設会社と組んで「ホームセキュリティー付きマンション・戸建て」を立てること。ある程度大きく育ったセキュリティーベンチャーを買収しようとすること。これらは既に行われており、今後も益々増える。 何も心配せず、業界での経験の無さを逆手に取って邁進すればいい。諸手を上げて原田社長を応援したい。 prinkiji3

・求める人物像

原田社長は、CTOを担ってくれるエンジニア、法人営業を担当してくれる人を求めている。 ちなみにスタッフには「娘を持つパパ」が多い。地域の安全が他人事ではないというわけだ。もちろん独身でも構わない。事業への想いに共感してくれる事が、何より大切だ。 まずはお人柄や魅力に触れてみること。ためしに一度、原田社長に会いに行ってみてはいかがだろうか。
株式会社プリンシプル 代表者:原田宏人 所在地:福岡市中央区春吉3-21-18 第10ダイヨシビル8F スタッフ:14名 事業内容:月々ワンコインからご利用頂けるホームセキュリティサービス「スマートルームセキュリティ」の提供
原田社長に話を聞いてみたいという方は、下記からエスピージョブまでお問い合わせ下さい。 [contact-form-7 id="197" title="コンタクトフォーム 1"]

エスピー・ジョブ 木本亮

投稿者の記事一覧

警護学校「SAFE HOUSE」総長
https://safehouse.toyko

□監修□
フジテレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」('07)
映画「SP THE MOTION PICTURE 野望篇・革命篇」('10,'11)

□身辺警護考証□
NHKドラマ「4号警備」('17)

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