コラム

コラム「要人警護」 熱烈ファンとストーカーの境目

コラム要人警護9 熱心なファンとストーカーの境目

「ファンの中に危ない人が潜んでいるかもしれない。」

観客を前にしたアーティストは常に恐怖に怯えなければならないのでしょうか。だとしたらそれは、あまりに理不尽です。

 

熱烈ファンとストーカーの境目について。境目研究家として有名な安田佳生(※)さんではないですが、私もそれなりに「安全に関わる境目」を追求してきました。今回はこのテーマについてお話しをさせて下さい。

 

善良なファンだった人が、キッカケ次第でストーカーに変身するのでしょうか?

逆にアイドルが要望に応えてくれたなら、ストーカーは善良なファンに戻るのでしょうか?

 

このどちらもあり得ない。今までの経験から、私はそう断言します。

 

熱烈すぎるファンの方々を「ストーカー予備軍」と呼ぶのは酷です。

 

そもそもストーカーとは、アメリカの反ストーキング法では「故意に悪意を持って繰り返し他人につきまとい、嫌がらせをすること」と定義されており、加害者と被害者に面識や交際歴があるかどうかは問いません。国によって多少の違いはあれど、おそらくこれが世界標準の定義です。日本ではなぜか「恋愛感情その他の好意の感情」を前提としており、元交際相手か元配偶者でなければストーカー規正法は適用されません。私がここでいう「ストーカー」とは世界標準の方だとご理解下さい。

 

話しを戻します。

 

この分野の対策実務について一番詳しい(と私は思っている)小早川明子さんは「ストーカー被害の本質は精神的な虐待である」とおっしゃっています。

 

ストーカーとは、熱心に追いかける人というよりも、悪意を持って相手の嫌がることを繰り返す人のことです。

 

つまり熱心なファンとストーカーの境界には「タレントに嫌がらせをする、虐待するという意図がある」という大きな壁があります。この壁を越えてしまう人はかなりの異常者といえます。先天的に脳に問題があると指摘する精神科医もいます。

 

本人が「そのつもりは無い」といくら言い張ってもダメ。被害を訴えるタレントがそう感じているならば、それはストーカー行為です。

 

今回は境目について考えてみることで、ストーカー行為の本質についてお話しさせていただいました。

 

(※)境目研究家の安田佳生さんは、ビジネスマン向けに面白い番組を主催しておられます。

「安田佳生のゲリラマーケティング」

http://yasudayoshio.com/podcast/#/top

 

おわり。

エスピー・ジョブ 木本亮

投稿者の記事一覧

警護学校「SAFE HOUSE」総長
http://safehouse.toyko/

□監修□
フジテレビドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」('07)
映画「SP THE MOTION PICTURE 野望篇・革命篇」('10,'11)

□身辺警護考証□
NHKドラマ「4号警備」('17)

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